食品の悪変

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食品の悪変形態とその防止方法

CONTENTS

1.食品のカビ発生、発酵、腐敗
2.油の酸化
3.乾燥・吸湿
4.変色
5.虫害
6.食品の悪変化防止方法

 

 食品の悪変形態は千差万別である。どんなに保存性のよい食品でも悪条件におかれると必ず変化し、ついには食品としての価値はなくなってしまう。食品の悪変は大きくわけて、
 生物学的変化と非生物学的変化がある。その主なものをつぎに列挙する。
(1)生物学的変化
・微生物による腐敗、発酵
・カビの発生
・虫害
・ネズミ等による汚染
(2)非生物学的変化
(化学的変化)
・油脂の酸化、ビタミンの破壊、色素の分解、香気成分の酸化
・変退色
(物理学的変化)
・吸湿、乾燥
・異臭吸着、分離
(その他)
・形状破壊
・異物混入
 これらの変化は単独または複合で生じ、食品によって、その速度および程度はさまざまである。成分的あるいは形状的に似ているからといって、同じ変化形態をとるとは限らない。以下、それぞれの悪変について説明する。

1.食品のカビ発生、発酵、腐敗
<カビ>
 カビは微生物の中でも最も水分が少なくて生育ができ、一般に湿度80%RH以上、水分含量にして15%以上である。カビの発生の最適温度は25〜35℃で、15℃以下あるいは40℃以上になると増殖率は低下する。しかし、家庭用冷蔵庫(0〜10℃)でも増殖の速度が小さいだけで、カビは繁殖する。耐熱性は60℃までで、60℃では10分から15分程度で死滅する。ある種のカビは胞子を作り、耐熱性をもつようになるため、殺菌するのが非常に困難である。たとえば、通常の菌の胞子で100℃、5分間に耐えるものはざらにある。
 カビの生育には水分以外に酸素の存在も必要である。酸素がなければ生育できない。また、ある一定以上の炭酸ガスの濃度中でも生育できないので、ガス置換包装はカビ発生防止のために有効である。
<酵母>
 酵母の生育最適温度が25〜28℃、最高温度は40℃前後である。60℃、10〜15分程度で死滅するので殺菌処理はやりやすい。10℃以下になると急に増殖が衰え、5℃以下ではほとんど増殖しない。糖濃度は60%でも発酵するものもあるが、30%以上になると増殖できないのが普通であって、10%以下の低濃度が最もよく増殖する。最適水素イオン濃度(PH)は6付近である。酵母が繁殖しやすい食品は糖質に富んだ植物性食品で、たとえば乾燥果実、濃縮ジュース、果汁などである。また肉加工品や乳製品においても酵母が腐敗に関与することがある。
<細菌>
 食品の腐敗は主として細菌類によって生じる。細菌はカビ・酵母よりも小さな生物群で分裂によって増殖する。非常に多くの種類があり、その大きさもいろいろあるが、0.5〜5μまでが通常である。また集合状態もいろいろあり、極毛または周毛をもって運動するもの、耐熱性の内生胞子を作るものなど種々雑多である。病原菌、食中毒菌のほとんどは細菌類である。
 生育条件としては40%以上の水分が必要であり、温度は菌種によりそれぞれ異なっているが通常は次のように分類される。
(1)低温菌(好冷菌)
 10℃〜20℃、あるいはこれ以下の低温で最もよく繁殖するもの。5℃でもよく繁殖するので冷蔵庫でも安心はできない。
(2)中温菌(好温菌)
 低温菌と次にのべる高温菌との中間に発育適温をもつもので、30〜40℃で最も良く繁殖する。細菌類の多くはこれに属する。
(3)高温菌(好熱菌)
 55〜60℃で最も良く発育する菌で、中にはこれ以上の適温をもつものもある。 一般に細菌は低温に対する抵抗力は強いが、高温に対しては弱いので、実用的には高温による加熱殺菌が有効である。しかし、増殖系細胞よりは胞子がいちじるしく耐熱性があること、球菌のほうが耐熱性があること、発育の最適温度が高いものほど、また、菌数が多いときほど耐熱性があることなどを理解したうえで加熱殺菌を実施すべきである。また乾熱殺菌よりは熱水や蒸気による湿熱殺菌の方がはるかに効果が大きい。
 このほか、好塩性菌、好糖性菌、空気のないところで繁殖する菌(嫌気性菌)など多くの種類がある。最適PHは7付近である。微生物はいたるところに存在している。食品工場内の空気や水から侵入することが多いが、ハエ、ネズミ、人間も大きな汚染源ある。また、製造機械等の設備も無視できない汚染源となる。少しの油断によっても新鮮な食品に侵入して腐敗の原因となる。一般の食品工場では完全に無菌状態にすることは不可能に近いが、少しでも混入・付着菌数を少なくすることを心がけるべきである。
 食品中の生菌数は簡単に測定することができる。その単位は食品1g中に存在する菌の数(個/g)で表す。食品が腐敗しているかどうかの目安は次の通り。
10万個/1グラム以下−−−正  常
100万個/1グラム−−−−危険信号
1000万個/グラム以上−−腐  敗
<中毒の分類>
・細菌性食中毒  感染型(腸炎ビブリオ、サルモネラ)、毒素型(ぶどう球菌、ボツリヌス菌)
・自然毒     植物性(毒キノコ等)、動物性 (フグ等)
・化学性中毒   化学物質   化学的合成品(有害性金属、鉱物質等)
・アレルギー様食中毒
◎細菌性食中毒を起こしやすい主な食品
△魚介類とその加工品
たこ、かに、ばか貝(あおやぎ)とその小柱、平貝、赤貝、まぐろ、あじ、いかのさしみとすし、さつまあげ、つみれ、かき(冬季)
△野菜とその加工品
きゅうりの塩もみ、きゅうりの一夜漬
△穀類とその加工品
にぎりめし、うぐいす豆、冷やっこ、生あげ
△肉類および卵類
とり肉、もつ(レバー等)、ひき肉製品(メンチカツ、ハンバーグ等)、たまご焼、自家製造マヨネーズ
△複合調理食品
サラダ(ポテトサラダ、マカロニサラダ等)
△菓子類
和生菓子(あん付きだんご、おはぎ、かしわもち等)、洋生菓子(シュークリーム、エクレア等のカスタードクリーム製品)
△その他
仕出し弁当、折詰弁当、折詰料理、会食料理

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2.油の酸化
 油脂や油脂含有食品は長期にわたって保存しておくと、空気中の酸素、湿気、熱、光線、金属、微生物、酵素などの作用によって、不快な臭気を発し、味が劣化してその価値を減じる。これらの油の劣化現象を一般に油の酸化と呼んでいる。そしてその主原因は空気中の酸素による酸化である。油脂に限らず、ビタミン類、色素類、香気成分なども酸化し、栄養価の低下、変色、変臭の原因となる。
<油脂の種類と酸化速度>
 油脂にも非常に多くの種類があり、性状、性質、味覚、用途がそれぞれ異なる。もちろん酸化速度も油脂の種類によって大きく違ってくる。一般には動物油脂よりは植物油脂の方が酸化しやすく、そのなかでも、サフラワ油、大豆油、ゴマ油など、不飽和脂肪酸の割合が多く、ヨウ素価の高い油脂ほど早く酸化しやすい。油脂含有食品の酸化を防止するためには、製造工程や保存条件も重要であるが、原料油脂の選択、混合割合なども大きな要因となる。
<油脂の酸化を促進する要因>
(酸化しにくい)        (酸化しやすい)
 酸素濃度 低い ←−−−−−−−−−−→ 高い
 保存温度 低い ←−−−−−−−−−−→ 高い
 光線 長波長 ←−−−−−−−−−−−→ 短波長
 食品表面積 小さい ←−−−−−−−−→ 大きい
 食品含油脂量 多い ←−−−−−−−−→ 少ない
 製造時の加熱 温度低・時間短 ←−−−→ 高温・長時間
 食品の水分量 夫々の食品により最も酸化しにくい水分量がある
 金属イオン Cu,Fe,Mn,Cr,Ni,Co等のイオンは酸化を促進するが多い。
(1)酸素濃度
 酸素濃度が高いほど酸化速度は大きくなる。空気中にはほぼ21%の酸素が存在する。そこでガス置換包装、真空包装、脱酸素剤の利用等によって、食品と酸素とが接触しないようにすれば、かなり酸化防止の効果は大きい。
(2)温度
 保存温度が10℃上昇すると酸化速度は約2倍となる。例えば、夏場(平均気温:30℃)1ケ月間の商品寿命であれば、冬場(10℃)では4ケ月間となる。このことを知っておけば、商品寿命の推定がしやすくなる。しかし、冷凍食品でも酸化は進行する。
(3)光線
 酸化防止のためには光の照射は絶対禁物である。光の中でも波長が短い紫外線の影響が最も大きい。直射日光はエネルギーが非常に大きく短時間照射でも影響が大きい。ショーケース内の照明でもかなり酸化を促進するので、店内陳列でも安心できない。
(4)その他
 金属イオン、PH、湿度、含有水分、空気との接触面積(食品の表面積)などによって影響を受ける。特に油揚菓子の場合、表面積が大きく、植物油脂を原料とし、しかも高温処理されたものなので条件としては悪く、何かのきっかけで急速に酸化が進行することもある。しかし、このきっかけの多くは製造時に起因する。最も多い原因は原料油の劣化である。揚油が古くなれば製品時にチェックし、適正な管理をすれば酸化に対して恐れることはない。
 酸化しやすい食品としは、ピーナツ、かりんとう、フライポテト、あられ、いかフライ、ポテトチップ等、油で揚げたものが第一に挙げられる。
<油脂の酸化の評価法>
 油脂が劣化しているかどうかを判断する方法はいろいろあるが、最も代表的な2つについてのべる。
1)過酸化物価(POV)
  油脂が空気中に酸素にふれると、油脂成分中の不飽和脂肪酸が酸素と結合して過酸化物を生じる。その量の測定値を過酸化物価(POV)という。一般には、この数値が大きいほど酸化は進行している。しかし極端に酸化が進むとかえって数値は減少する。
POV 0〜5mg当量/Kg ほとんど酸化していない
    5〜10 酸化が進みかけている
   10〜20 酸化が少し進んでいる
   20〜50 やや酸化臭がする。大きな障害はないが好ましくない
   50〜100 障害が起こる危険性がある
100以上 吐き気がし、中毒を起こすこともある
2)酸価(AV)
  油脂が加水分解をうけて生じる遊離脂肪酸の量を表す数字で、この数値が大きいほど油の劣化が進んでいる。酸価はPOVと異なり、主として揚油等の原料油の劣化度を見るのに都合がよく、POVは保存時の酸化度の判断に都合がよい。
  AV 0〜1mgKOH 正常
     1〜3 少し劣化しているが、ほぼ正常
     3〜5 劣化しており好ましくない
     5以上 中毒を起こす危険性がある

3.乾燥・吸湿
 乾燥食品は空気中に裸で放置すると吸湿する。たとえば、べっこう飴は吸湿によって白化し、せんべいは柔らかくなり、インスタントコーヒーはベトベトする。つまり、空気中には蒸気が共存しており、その水蒸気を吸って食品は変化する。空気中の水蒸気量は湿度で表され、もちろん湿度が高いほど水蒸気の量は多く、食品も吸湿しやすい。しかし、どんな乾燥食品でも無限に吸湿するのではなく、ある一定量の水分を吸うとそれ以上は吸湿しなくなる。その一定量というのは湿度と温度によってきまってくる。この時の食品の水分量をその食品の平衡水分量という。
 いま小麦粉を20℃、40%RHの条件に放置しておくと、小麦粉の水分は約12%になる。12%より水分が多いときは乾燥して12%になろうとし、12%より少ないときは吸湿して、やはり12%になろうとする(厳密にはヒステリシスという現象でずれが生じる)。湿度が60%RHのときは水分は約14%となり、80%では約17%になろうとする。このようにして各湿度における平衡水分を測定してグラフにしたものを平衡水分曲線といい、食品の種類によって異なる。この平衡水分曲線から、その食品が乾燥しやすいか吸湿するか、カビが生えやすいか、腐敗かがある程度判断でき、食品の表面積までも求めることができる。
 その食品の製造時の水分(初発水分)がわかり、またその成分もある程度わかっていれば、その食品が一般の外気条件(20〜30℃、50〜80%RH)で吸湿するか、乾燥するかはおよそ判断できる。一般に動物性食品はたんぱく質および脂質から成り、植物系食品はでんぷん質から成っている。たんぱく質、でんぷんともに60〜80%RHでの平衡水分量は10〜16%である。したがって、この数字から離れた初発水分をもつ食品は乾燥または吸湿しやすい食品であるともいえる。しかし、砂糖、食塩、調味料等を多量に用いた食品は吸湿性食品といって、わずかな水分で大きな影響を受けやすいものが多い。たとえば、粉末スープ、粉末みそ、味付のり等である。また、固形よりは粉末の方が表面積が大きく吸湿速度が大きいので、短時間で吸湿する。粉末食品のほか、せんべい、あられ等多孔質食品も表面積が非常に大きい。
 ある食品の初発水分、吸湿又または乾燥限界水分(商品として通用する最低または最高の水分量)がわかれば防湿包装性設計が可能となる。さらに平衡水分曲線があればなお好都合である。

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4.変色
 食品が変色する主な原因は空気中の酸素による酸化である。つけもの、みそ、しょうゆ、酢レンコン、削り節等が変色し商品価値を低下させるのはすべて酸化による。したがって、ガス置換等による酸素遮断包装によって、かなり変色を防止することができる。また、味覚と変色とは密接な関係にあり、変色していれば味も落ちているということができる。
 食品の色は原料に含まれる天然色素を利用し、加工においてその色調の保持に苦労するわけであるが、一部を除いて、色素の不安定さのために、非常に困難がある。そこで、食品を着色することがよく行われる。着色料としては大きく分けて、天然のものと人工着色料があるが、一般には前者のほうが不安定である。しかし、人工タール系着色料の有害性が大きな問題になり、高価な天然着色料が増加する傾向にある。カレー粉の黄色はウコンの根茎の色素であるクルクミンを利用したものであり、梅干やしょうがはシソの中のシソニンという色素を利用している。また果実酒やジュースはぶどうやいちごのアントシアンを利用したものが多い。カロチンはマーガリン、チーズ等に添加されている。主なる天然色素、着色料を下に示した。酸素以外に変色を促進する因子として熱、光、金属イオン、酵素、PHなどがあり、油の酸化と同じである。この中でも熱と光の影響が大きい。油の酸化と異なる点は、水溶性色素は水に、油溶性色素は油等に溶解している状態が最も不安定で、表面積が大きくても乾燥した状態の方が変色しにくいことである。
 変色には上記のように色素の分解や化学反応によるもののほか、非酵素的褐変(主としてアミノーカルボニル反応)、酵素作用による褐変などがある。肉色素のミオグロビンとヘモグロビンも酵素や光の影響をうけて変色しやすい。

5.虫害
食品害虫の代表的な種類
(1) 鞘翅目
 甲虫類とも呼ばれ、成虫は頭、胸、腹の3部に別れ、卵→幼虫→蛹→成虫という完全変態を行う昆虫である。カツオブシムシ科、コクヌスト科、マメゾウムシ科、ホソヒラタムシ科、ゾウムシ科、シバンムシ科など悪名高い虫が多い。
(2) 鱗翅目
 鱗翅目とはチョウとガをまとめた呼び方で、食品害虫としてはマダラメイガ科、シマメイガ科がよく知られ、特に幼虫時における被害が問題となる。
(3) ダニ類
 ダニにも多くの種類があるが、食品に最も関係の深いのがコナダニ類である。コナダニ類は大きさが0.2〜0.7mm程度で肉眼では見えにくい。乾魚類、パン粉、けずりぶし、七味トウガラシなどに発生しやすい。
包装による防虫対策
(1) 包装フィルムに対する食品害虫の穿孔能力
 包装フィルムを穿孔する能力をもつ害虫も多く、包装フィルムと害虫のそれぞれの種類によって異なる。したがって、その食品がどのような害虫によって食害されるのかを知っておく必要がある。
 害虫のうち、マダラメイガの幼虫、コクゾウ成虫、コクヌスト成虫、コクヌストモドキ幼虫および成虫、ナガシンクイ成虫などはフィルムの穿孔力が大きく、ポリエチレン包装では簡単に侵入する。これらに対してヒラタムシ、シバンムシなどは穿孔能力は小さい。また包装形態では、折り目から穿孔される場合が多く、フィルムの折り目をなくして平面状のみとした、噛みにくい包装形態とすることが必要である。
(2) フィルムの防虫能力
 セロハン、ポリエチレンなどの柔らかく、臭いも比較的透過させやすいフィルムは穿孔される確率が高い。これに対してポリエチレンやポリプロピレンの厚手のもの、ナイロンやポリエステルを用いたラミネートフィルム、においを透過させないフィルム、アルミ箔ラミネ−トフィルムなどは阻止能力は高い。しかし、これらのフィルムでも長期間食品害虫の攻撃にさらせば折り目などから比較的高い確率で穿孔される。
害虫が発生しやすい食品
○小豆、サザケ、サヤインゲン、ソラマメ、大豆等の豆類 ○豆類の加工品  ○米、小麦等の穀類 ○穀類加工品 ○果物 ○干しバナナ、干しブドウ等の乾燥果実 ○野菜類、つけもの類 ○チーズ、ハム、ベーコン ○とうがらし等の乾燥魚類、動物の乾物、乾燥酵母 ○豆菓子、ビスケット、かりんとう、チョコレート等

6.食品の悪変化防止方法
  今まで述べてきたように、食品は保存中に必ず変化するといっても過言ではない。それもほとんどが食品としての価値を減ずる方向に変化する。そこで昔から、加工、保存、包装などを工夫して食品の保存に努力してきた。それらの主なるものを以下にまとめた。悪変防止方法については別の機会に詳しく解説する。
低温ボイル殺菌
  60℃〜80℃ぐらいでボイル殺菌する。もちろん袋詰してから実施すれば二次汚染が防止できる。つけもの等あまり高い熱をかけられない食品や病原菌を殺す目的で行われる。
高温ボイル殺菌
  80℃〜100℃の煮沸殺菌。加熱時間は10〜120分程度で食品によって異なる。ボイル殺菌は比較的簡単な設備で実施できるが、バッチ式は温度ムラが生じやすい。
蒸気殺菌
 よりエネルギーの高い加熱蒸気で殺菌する方法で、100〜105℃ぐらいである。加熱ムラは少なくなる。
レトルト殺菌
  加圧加熱殺菌のことで、105〜120℃で行う。レトルト装置が必要でり、包装フィルムも特に耐熱性が要求される。多くの食品はより高温で短時間加熱の方が成分の変化が少ない。
ハイレトルト
 120℃以上の加圧加熱殺菌。より短時間殺菌で、しかも加熱による食品の変化が少ない。
乾熱殺菌
  加熱空気で殺菌する方法。カステラなどに実施されている。湿熱殺菌に較べて殺菌効果は低く、主として表面殺菌の目的で、150〜200℃、数分間という条件が多い。
高周波殺菌
  電子レンジと同じくマイクロ波で加熱する方法。食品内部も同時に加熱できるが、装置がかなり高価である。
紫外線殺菌
  紫外線の中でも254mμの光線が最も殺力が強く、殺菌線とよばれる。殺菌は食品表面、しかも光照射された部分だけである。長時間照射では油の酸化、退色などが生じやすい。加熱殺菌よりは効果は小さい。
ガス殺菌
  エチレンオキサイド等のくん蒸剤を利用して殺菌する方法。殺菌ガスを用いるために危険であり、取扱いには免許がいる。主として食品への実施は、吸着、食品成分との反応等で問題が残されている。
ガス置換包装
  袋内の空気を追い出して炭酸ガス・窒素ガス等の不活性ガスを投入する包装方法。腐敗、カビ、酸化、変色、虫害等の防止に効果がある。
加工による悪変防止法
  乾燥、濃縮、砂糖づけ、塩づけ等の、食品中の水分を少なくする方法、防腐剤・殺菌料の添加する方法、PH調節(酸の添加等)による方法、くんえん、発酵処理等がある。
保存による悪変防止法
  冷蔵(0〜10℃)、冷凍(0℃以下)、熱蔵(80℃付近)等による方法で腐敗を防止する。酸化は低温である程進みにくい。
保存剤の使用
  脱酸素剤、アルコール揮散剤などの使用。

 


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